トレードワルツが、日ASEAN経済共創ビジョン発表後 第4弾の協業MoUをインドネシアHAKOVO社と締結
貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz®」(注1)を運用する株式会社トレードワルツ(以下:トレードワルツ)は、2023年8月22日に発表された日ASEAN経済共創ビジョンにおいて、ブロックチェーン上で日ASEANの貿易手続きをデジタル化し、繋ぐコンセプトが発表されてから、ブルネイ、タイ、シンガポールに次ぐ他国協業MoUを、今回インドネシアHAKOVO社と締結しましたので、ご報告致します。
■日ASEAN経済共創ビジョンについて
日本とASEANの友好50周年を記念し、信頼の上に、日ASEANの安全で豊かで自由な経済社会を実現するべく、政府間協議の中で、今後50年の経済共創方針が2023年8月22日に発表されました。
(https://www.meti.go.jp/press/2023/08/20230822005/20230822005.html)
対象となる4つの方針のうち「サイバー・フィジカルコネクティビティの強化」では、インド太平洋経済枠組(IPEF)の具体化や、シームレスな物流網構築に向けた、貿易手続きの撤廃・デジタル化、DFFT(自由で信頼あるデータ流通)を含み、その施策としては「ブロックチェーン技術を活用した、日ASEANにおける商流・物流・金流の貿易手続きデジタル化・連携」が述べられています。トレードワルツは日本国内で唯一、ブロックチェーン上で商流・物流・金流の貿易手続きをデジタル化するプラットフォームとして、この方針に沿って、ASEAN各国と協働し、日ASEANでの貿易デジタル化の取組を進めています。
■インドネシアの貿易電子化の取り組み状況
インドネシアでは、古くから日系自動車メーカーがノックダウン生産を推進してきました。ノックダウン生産とは、日本から海外に部品を輸出し、海外で部品を組み立てて製造する生産方式のことで、生産コストを抑制するだけでなく、インドネシアの自動車産業の育成に大きな貢献をしてきました。コロナ禍において、部品の供給が停止した中国やインドに代わり、インドネシアは部品調達先としての役割も担うこととなり、日系自動車メーカーにとってインドネシアの重要性が増してきています。それに伴い、インドネシアにおける貿易手続きの円滑化・電子化に対する需要も大きくなっています。
インドネシア政府も物流の効率化に対して問題意識を持っており、重点政策の一つに掲げています。2020年には、National Logistics Ecosystem (NLE)の整備に関する大統領令も発出されて、現在、インドネシア税関主導でNLEの構築が進められています。NLEは、物流に係る官民のあらゆるプラットフォームを統合するもので、NLEの構築が成功すれば、輸出入通関や電子原産地証明の発給のみならず、貿易手続きに必要な配送用トラックの手配、船舶や倉庫の予約、支払いまで全て電子的に手続きすることが可能となります。
インドネシア側の発給機関では、電子原産地証明書(e-CO)、紙の原産地証明書の発給が行われていますが、日インドネシア間における貿易電子化への取り組みとして、2023年から両国間の電子原産地証明書のやりとりが本格導入されました。
■協業MoUの締結とこれから
2023年9月22日、トレードワルツは、日インドネシア間の貿易手続き完全電子化を実現すべく、インドネシア税関への電子的な輸出入申告を可能にするプラットフォーム「HAKOVO」を運営するHAKOVO社(https://www.hakovo.com/)とMoUを締結しました。今後、JETROの「海外サプライチェーン多元化支援事業」にて、TradeWaltzとHAKOVOをシステム連携するプロジェクトを実施します(https://www.tradewaltz.com/news/6103/)。同プロジェクトでは、日本側で輸出者である日系自動車メーカーがTradeWaltzにインプットしたデータをHAKOVOと連携し、インドネシア側の輸入者・フォワーダー側で連携されたデータを活用してインドネシア税関への輸入申告を電子上で行うところをユースケースとします。本プロジェクトが成功裏に実施され商用化されれば、TradeWaltzが海外の税関と連携した最初の事例となります。
将来的に日本からインドネシアへの輸出手続きが全て電子上でできるようになれば、日インドネシア間の貿易手続きの円滑化・効率化、ひいては日インドネシア間の貿易量の拡大も見込め、今回のプロジェクトはその未来に向けた第一歩となります。
【関係者のコメント】
HAKOVO PTE. LTD. CEO 赤穂谷 隆之
「トレードワルツ社を戦略パートナーにむかえ、「日ASEANにおける貿易の完全電子化」を構築します。この戦略的枠組みは、我社の”ASEAN+3”戦略方針及び、日ASEAN経済共創ビジョンにも沿っています。両社のテクノロジーを活用し、両国(日本・インドネシア)に社会的影響をもたらすとともに、経済成長を促進するエコシステムの構築へ貢献したいと考えています。 」
株式会社トレードワルツ 執行役員 COO、CMO 染谷 悟
「今回、インドネシアHAKOVO社と協業MoUを締結できたことを嬉しく思います。今後11月から始まるJETROのサプライチェーン多元化支援事業の枠組みの中で、じっくりと、でも確実にTradeWaltzとHAKOVOをシステム連携することで、日本とインドネシアの貿易ユーザーのお力添えできればと思いますし、ほかASEAN各国との税関連携にも繋げていければと思っています。」
■トレードワルツについて
商号 : 株式会社トレードワルツ
代表者 : 代表取締役 執行役員社長 小島 裕久
所在地 : 〒100-6036 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 霞が関ビルディング36階 WORKSTYLING
設立 : 2020年(令和2年)4月
事業内容: ブロックチェーンを活用した貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz(注1)」のSaaS(注2)提供
人員数 : フルタイム61名
URL : https://www.tradewaltz.com
株主一覧: 株式会社NTTデータ / 豊田通商株式会社 / 東京大学協創プラットフォーム開発株式会社/
住友商事株式会社 / 三菱商事株式会社 / 株式会社TW Link /
東京海上日動火災保険株式会社 / 豊島株式会社 / 株式会社上組 /
株式会社フジトランス コーポレーション / 三井倉庫ホールディングス株式会社 /
株式会社日新 / 株式会社三菱UFJ銀行 / 丸紅株式会社 / 三菱倉庫株式会社/
損害保険ジャパン株式会社
SDGsへの取組み:弊社サービスは主に8,9,12,13,15,17のテーマについての取り組みを推進しています。
(注1)「TradeWaltz」は日本国内における株式会社トレードワルツの登録商標です。
その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
(注2)Software as a Serviceの略で、ユーザーがインターネット経由で必要なソフトウェア機能を利用する仕組み
本件に関するお問い合わせ先 |