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鼎談『慣れ親しんだ画面を変えずに情報連携。APIユーザーが語るTradeWaltz®の魅力とは』~富士フイルムロジスティックス㈱×㈱阪急阪神エクスプレス×㈱トレードワルツ~

2023.07.21
2023.07.14
鼎談『慣れ親しんだ画面を変えずに情報連携。APIユーザーが語るTradeWaltz®の魅力とは』~富士フイルムロジスティックス㈱×㈱阪急阪神エクスプレス×㈱トレードワルツ~

富士フイルムロジスティックス株式会社 国際事業本部 国際物流企画部 マネージャー 綱木 博氏(写真中央右)
富士フイルムロジスティックス株式会社 国際第一事業本部 FF国際物流部 物流企画グループ 唐木 美佳氏(写真中央左)
株式会社阪急阪神エクスプレス 東日本第一営業部 首都圏営業三課 チームリーダー 炭田 翼樹氏(写真左)
株式会社トレードワルツ マーケティング&セールス本部 左近 健人氏(写真右)

2022年11月より、自社の基幹システムとAPI連携させてTradeWaltz®をご利用いただいている富士フイルムロジスティックス株式会社様と株式会社阪急阪神エクスプレス様。今回は富士フイルムロジスティックス株式会社の綱木 博氏と唐木 美佳氏、株式会社阪急阪神エクスプレスの炭田 翼樹氏に、製品の魅力やTradeWaltz導入前後の変化、各社が考える貿易の未来について、トレードワルツ社員を交えながらお話を伺いました。

初のAPIユーザー同士の連携
――まずは各社のご紹介をお願いいたします。
綱木:富士フイルムロジスティックス株式会社(以下、FFL)は、「必要なモノを、必要なときに、必要な分だけ、最も合理的な方法でお届けする」というロジスティクス機能の面から富士フイルムグループの競争力を支えている、物流のスペシャリストです。コストの最適化、あるいはサービス自体の強化をミッションとしています。

炭田:株式会社阪急阪神エクスプレス(以下、HEX)は阪急阪神ホーディングスグループの中核会社の1つとして、主に国際輸送事業を担っている会社です。日々お客様の幅広いニーズに応えながら、通関業務やフォワーディング業務を行っています。”阪急阪神”と聞くと関西の会社というイメージが強いかもしれませんが、関東エリアにおいても広く事業を展開しています。

左近:株式会社トレードワルツはFFL様やHEX様をはじめ、貿易業務に携わる企業様に導入いただいているTradeWaltz®をSaaSとして提供、運営しています。2022年4月にリリースした製品版TradeWaltzは、ブロックチェーンを活用しながら産業横断的に企業間コミュニケーションをデジタル化する、貿易情報連携プラットフォームです。これまでのアナログ貿易を完全電子化していくために、個々のお客様に合った提案をしながら製品の普及に努めています。

――TradeWaltzの導入にあたり、どのような点に魅力を感じましたか。
唐木:弊社が最初にトレードワルツさんからお話を伺ったのは、ちょうど富士フイルム株式会社(以下、FF)や富士フイルムビジネスイノベーション株式会社(以下、FB)といった荷主の基幹システムの刷新やDX施策の推進について検討している時期でした。TradeWaltzが産業横断型のプラットフォームであることやAPI連携ができること、さらにはブロックチェーンの活用によってセキュリティが担保されていることから帳票の原本性の実現に将来性を見出せることに、弊社の経営陣のみならず現場担当者も、とても魅力を感じました。

炭田:弊社が特に魅力を感じたのは、取引先企業様と情報連携が可能になる点です。今回はFFL様からお声がけいただいたのですが、FFL様が「よし、やるぞ」というように、とても前向きに進めてくださったのもありがたかったですね。これまではお客様とEDIでやり取りすることが多かったのですが、今回のTradeWaltz導入をきっかけに、今後はこうした情報連携を拡大していけるのでは、という期待感を強く持ちました。

――本番環境でご利用開始される前後のトレードワルツ社とのやり取りについて教えてください。
綱木:APIユーザー同士の連携という点からは弊社とHEX様がファーストユーザーだったということもあり、トライアル利用をしながら定例会や分科会を3社で毎週のように行ってきました。追加してほしい項目をトレードワルツ側にいくつもお伝えしましたが、要望した事項は実際のシステムにかなり反映していただきましたね。

炭田:今回は単なる一ユーザーではなく、システムを一緒につくり上げるチームの一員であることを実感しながら協力させていただきました。コミュニケーションが一方通行になることなく、私たちの意見も尊重してくださったという印象を持っています。

左近:弊社としては、いきなり100点満点のものを皆さんにお見せできたかと言われれば、決してそうではなかったというのが正直なところです。だからこそフィードバックには真摯に向き合いながら、3社で一緒につくり上げていくことについて、強い想いを持って進めてきました。両社から貴重なご意見を数多くいただいた結果としてご納得いただけるシステムができ、他の企業様向けとしても展開できるようになったことは、本当にありがたかったと思っています。

リアルタイムな情報連携と業務効率化
――TradeWaltz導入前後における2社間のやり取りの変化について教えてください。
唐木:弊社では日頃からHEX様に、相当な件数の通関や手倉(自社倉庫)の管理などをお願いしています。現段階では導入前後の変化を定量的に確認できていないものの、日常的にやり取りが頻発していたメールについては、件数が減少していきている印象です。また、以前は一定数溜まったところで一括してお送りしていた情報をTradeWaltz導入後は1件ずつ流せるようになり、リアルタイムに情報連携できるようになりました。

炭田:弊社としては、TradeWaltz導入後のFFL様とのやり取りは非常に少なくなっている認識です。基本の取引パターンに準ずるものであれば標準フローとして流せるので、指示が不明瞭で問合せをする、とういことがなくなってきていますね。通関件数だけを取ってみても、月に数百件を超える取扱いで問合せ件数が少なくなってきているのは、確実に業務効率化へもつながっています。

唐木:正しいデータを流せる確率が上がったことも、TradeWaltz導入後の良い変化です。FF業務はインボイスについてはある程度データ化されていた一方、FB業務は紙ベースでやり取りをしていました。今回の導入をきっかけに従来は紙で送っていたものをデータ変換して送るようにしたのですが、本来5桁あるべきものが4桁しかない、というようなミスがエラー検知されるようになり、正しいデータを流せる確率はかなり上がったと思っています。

炭田:確かにヒューマンエラーは激減している印象です。弊社としてもこれまでは転記作業をすることが多かったため、ヒューマンエラーは付き物、とも言える状況でした。TradeWaltz導入後は転記が不要になり、ヒューマンエラーが軽減されました。

――実務に携わる方々からはどのような声が聞かれていますか。
炭田:標準フローやルールが明確に定まっていないと、業務が属人化し、引継ぎがスムーズにいかないなどの支障が出かねません。TradeWaltz導入後、弊社内からは「業務のやり方や運用ルールが明確化されたので実務がやりやすくなった」という声が聞かれています。

綱木:弊社はこれまでFFとFBの業務において、帳票も異なればやり方も異なっていました。TradeWaltzを導入したことでそれらが統一化されたり、標準化されたりしたことに対してポジティブな声が聞かれていますね。

ようやく見えてきた変化の兆しと期待
――今後、TradeWaltzに期待することについて教えてください。
綱木:弊社としては、TradeWaltzがサプライチェーンマネジメント(SCM)全体をカバーするプラットフォームになることを期待しています。また、海外の現地法人からの出荷が多いことから、海外プラットォームとの連携や三国間取引にも期待していますね。

炭田:弊社は、貿易業務の一連の作業がTradeWaltzで完結できるようになることを期待しています。1つの出荷に対して、請求書を含むすべてが1つの画面上で分かるようになると、非常にありがたいです。

――各社が考える貿易の未来について教えてください。
綱木:貿易業界に限ったことではないですが、今後心配されることとして人手不足が挙げられます。だからこそ、TradeWaltz上で一元管理するデータを全自動のような形で流して、貿易業務を最大限効率化していく―。最終的にはそんな姿を目指したいと思っています。

炭田:私自身、「この業界は変わる」と幾度となく耳にしながらも、実際に変わる様を見ることなく20年が経ちました。しかし、過去何十年も変わってこなかった貿易業界が、今まさに変わろうとしているように感じています。弊社としても、TradeWaltzというシステムがこの変化の風を強めているのでは、と大きな期待を寄せているところです。物流会社としては情報の受け手にはなりますが、荷主様が前向きに「この業界を変えていこう」としている中で、協力体制を築きながら柔軟に対応していきたいと思っています。

左近:トレードワルツとしては、まずは「貿易書類の完全電子化」というところを確実に実現していきたいです。しっかりと足固めをして着実に製品を普及させながら、貿易業界におけるTradeWaltzの地位を確立していきたいですね。それがあってこその貿易の未来だと思っています。

――最後に、TradeWaltzの導入を検討されている方に向けて、メッセージをいただけますでしょうか。
炭田:これまでの業務のやり方を変えるとなると、誰もが抵抗感を覚えると思います。しかし、今回弊社ではAPI連携をしたことによってシステムの裏側ではTradeWaltzに接続しつつ、実際に見ている画面は以前と何も変わっていません。実務担当者から、いったいどうなっているの?と質問がくる程です。「これまで慣れ親しんだ画面を変えることなく取引先と情報連携できる」というメリットを、ぜひ多くの方々にも知っていただき、実感していただきたいと思っています。

唐木:弊社のように、荷主として複数の異なる基幹システムを利用しているケースは珍しいと思いますが、フォワーダーの場合は、顧客に合わせて複数のEDIを引いていることがあると思います。そうした企業にこそ、TradeWaltzはおすすめです。EDIを1本組むような感覚で、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

綱木:EDIの場合は取引先ごとに設計をしなければならない分だけ、システム投資に費用がかさみます。一方でTradeWaltzは一度導入してしまえば、以降はユーザー間で情報連携が可能になるのが大きな魅力ですね。これまでの業務手順の見直しや改善の機会、さらには実際に効率化を図る機会としても、導入検討を進められると良いかと思います。

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